新しい1年が健康で幸せに満ちた1年になりますよう心よりお祈り申し上げます。
「脱水症」と聞くと夏のイメージが強いかもしれませんが、実は、冬にも日常的に「脱水症」のリスクがあることをご存知ですか?
冬は、夏に比べて空気が乾燥し湿度も下がるため体から水分が奪われやすくなるのに加え、夏に比べてのどが渇きにくく、飲料摂取の機会が少なること、また、冬に流行する様々な感染症による下痢や嘔吐も「脱水症」を引き起こす原因となるのです。
「脱水症」とは単に水分だけが失われたものではありません。「体液(水分と電解質)」が減少した状態をいいます。この「体液」は、①体温調節 ②体に必要な栄養素や酸素を運ぶ ③体に不要な老廃物を排泄する といった役割を果たしています。体重あたりの体液の割合は加齢とともに減少しますが小児で80%、成人で60%、高齢者でもなんと50%をも占めているのです。この「体液」が不足して「脱水症」になると、口渇感、だるさ、微熱、尿や発汗の減少などの症状が現れることがあります。しかし、実は、脱水に伴う症状がないという方も少なくありません。
脱水予防としては、のどの渇きを感じる前に意識してこまめに水分を摂ることを心がけましょう。ただし、感染症などによる下痢・嘔吐・発熱を原因とした脱水症、高齢者の経口摂取不足を原因とした脱水症、過度の発汗を原因とした脱水症に陥った場合の改善には、水分収速度が速い「経口補水液」が適しています。脱水の「予防」と「改善」では、水分補給のための飲料の選択が異なることを理解しておきましょう。そして、経口補水液を用いる際は一度に飲むのではなく、少量ずつゆっくりと飲むのがポイントです。特に、吐き気があるときは少量で試し、飲めるようであれば回数を増やして失った水分を補給していくようにしましょう。
冬だからといって油断することなく、こまめに水分補給を心がけて快適な生活を送っていきましょう。